人口ピラミッド 2021 9 20 Respect for the Aged Day
私は、2005年に、
「人口ピラミッドがひっくり返る時」にどうなるかを書きました。
当時は、毎日のように「構造改革、構造改革」と叫ばれていましたが、
少子高齢化対策こそ、構造改革ではないかと指摘しました。
あれから15年以上経過して、
高齢化社会対策は、進んでいますが、
少子化対策は、なかなか進んでいないように見えます。
このサイトでは、高齢化社会に対する提言が多くなりました。
多くの人の努力で実現したものがあって、うれしい限りですが、
ひとつ気になることがあります。
日本社会の特徴として、「一律」があります。
しかし、60歳を超えると個人差が激しくなります。
若者と一緒にスポーツを楽しむ高齢者もいれば、
身体能力が衰えて、持病に悩む高齢者もいます。
同じ60歳でも、まるで50歳のように見える人もいれば、
まるで70歳のように見える人もいるのです。
しかし、政府が進める高齢者政策は「一律」です。
これは、ある人にとっては身体的に余裕があっても、
ある人にとっては身体的に余裕がない状態でしょう。
その人にあった高齢者政策を進めるべきです。
「一律政策」は、高度成長時代の余韻でしょう。
これは、大量生産の高度成長時代そのものです。
未来社会は、一人一人にあった高齢者政策が望まれます。
人口ピラミッド 2005 5 3
書名 「人口ピラミッドがひっくり返るとき 高齢化社会の経済新ルール」
著者 ポール・ウォーレス 翻訳 高橋健次 出版社 相思社
低迷する個人消費、低迷する株価、低迷する地価。
こうしたものは、バブル経済の崩壊が原因で、傷口さえ治れば、
つまり、過剰な設備、過剰な債務、過剰な雇用が改善されれば、
日本経済も、元に戻ると考えていませんか。
しかし、三つの過剰と言われた「設備、債務、雇用」が改善しても、
日本経済は、さえない状態が続いています。
バブル経済の崩壊という「外傷」に目を奪われていますが、
もっと根本的な問題が潜んでいませんか。
それは、「人口ピラミッドがひっくり返る時」です。
日本経済も、日本の社会制度も、
人口構造がピラミッド型であることを前提として、
成り立っているはずです。
そのピラミッドが、ひっくり返る時、どうなるか。